Q.まず、御社が特に得意としている業種があれば教えてくださいますか。
佐藤:これまでに一番たくさん手掛けてきたのは飲食店です。ほか、美容室やクラブ、最近はカラオケ店やインターネットカフェも増えました。
Q.ほとんどは飲食業といえそうですね。
佐藤:私自身、飲食業が好きだからでしょう。実は、以前はバーテンダーとして働いていたんです。
Q.それはユニークですね。なぜ、店舗で働く側から店舗をつくる側に転身したんですか。
佐藤:そもそもは自分のお店が持ちたくて、その資金づくりのために会社を興したんです。起業にあたって狙ったのが、高齢者向けの住環境づくりでした。バリアフリーリフォームには公的支援がありますから、十分やっていけるのではないかと考えました。それがきっかけで、建築の世界に飛び込んだんです。
Q.飲食店の提案はどんなふうにしていますか。
佐藤:まず厨房の打ち合わせから始めます。メニューの構成を伺えば、それに対してどんな設備が必要かわかりますから。それから、厨房に入る人の人数や、右利きか左利きかなど、詳しく伺ってプランに反映させます。
Q.お店を経営する人の気持ちがわかるのが強みですね。
佐藤:飲食業に限らず、お客様が何を望んでいるかをきちんと把握できるかどうかが肝心だと思います。そのお店に、どんなお客さんに来て欲しいのか、ゆくゆくはどんな店舗展開をしたいのか、などですね。家賃や売り上げ目標も伺います。目指す事業の全容がわかれば、あとはデザインと金額の勝負です。
Q.見積もりを作成するとき、心掛けていることはありますか。
佐藤:予算内に収めつつ、最大限のコストパフォーマンスを発揮させることです。具体的には、お客様に選択肢を示しながら、予算と要望のバランスを測るようにしています。たとえば、新しく壁をつくるとお金がかかるので、代わりに既存の壁を塗装して利用しては、とか。どこにどうお金を掛けるとどう仕上がるか、具体的に説明して調整します。
Q.お客様に仕上がりを理解してもらうために努力していることは。
佐藤:手書きで図面を書きながら、どこにどんな材料を使うかひとつひとつ説明します。材料は必ずサンプルをお見せします。ただサンプルで見るのと、実際に仕上がった状態を見るのとではかなり印象が変わるものなので、その点をご理解いただくのはなかなか難しいですね。使用する面積や、照明の光の加減によってこう変わりますよ、ということはお伝えするようにしているのですが。
Q.コスト削減が求められる場面でも妥協してはいけないと思う部分はありますか。
佐藤:エアコンなど、その場の環境を整える設備ですね。デザインはオーナー次第ですが、その店舗を利用する人が居心地悪く感じるとしたら、それは私たち建築サイドの責任だと思うからです。
Q.今後は、どんな仕事をしたいと考えておられますか。
佐藤:飲食業にこだわらずもっと多様な業種の店舗を手掛けたいですね。また、お客様を第一に考える経営者の仕事を任せていただけるとありがたい。その方が、お客様にどんなものを提供するのかを学びとりたいです。































